思てたんと違うマタニティライフ〜妊娠初期〜

今までの記事と毛色が全然違うのだけど、自分の妊婦生活についてどこかに書き残したかったので書く。

今回は妊娠初期(1〜4ヶ月)について。

妊娠に気づくきっかけは、やはり生理の遅れ。 私の場合はほぼ不順なくちゃんと来ていたのだけど、35〜40日と周期にバラつきがあって、アプリの予測から1週間遅れるとかもよくあったので長めに様子を見た。

予定から2週間経ってもこず、心当たりもあったのでひとまず妊娠検査薬買うか!!となる。 (ちなみにたいていの検査薬は生理予定日から1週間空けば正確な結果が出ると言われている)

人生初☆妊娠検査薬購入@いつも行ってるドラッグストア。 なんかも〜はじめてのおつかいばりに緊張した。 あとなんか種類いっぱいあってよくわからなくて 2本入ってる中で一番安いやつにした←

買ったのにしばらく緊張して使えなくて(なぜ)購入から2日後くらいに夫に促されていざ検査。

結果、めちゃすぐ出た。安物でも大丈夫。 陽性。

わ〜まじか〜!! となった。

もちろん欲しかったので嬉しい、ただ仕事をする上でのタイミングとしては微妙だった。 いや、本来ならとてもいいタイミングのはずだったのだが、この時期にあるはずだった大きな仕事がちょうどコロナの影響で延期決定した頃だったので、めちゃくちゃ葛藤した。

予定であれば大きな仕事を終えたタイミングで妊娠を報告し、次年度の人事異動を止めてもらい、切り替わりのタイミングで産休に…と綺麗だったのに。。

結果大きな仕事は別の人に代わってもらうことになった。快く引き受けてくれたが、申し訳なかった。

あと、立ち会いも面会も難しい、さらに緊急時にしっかり対応してもらえるかわからないこのご時世に妊娠するのはどあなのだろう、でも体力や年齢的には30代になるまでに1人目を産んでおきたい、そもそもこんな世の中に新たに生命を誕生させるって無責任??みたいなもう色んな感情が芽生えてきて大変だった。

というわけで、インスタとかでよく見る感動的な妊娠発覚!!にはならなかったけど、できたからにはしっかり守ってやらねば!責任! と腹をくくり、近くの産婦人科を探すことにした。

徒歩圏内に少し前にお産をやめてしまったが妊婦健診はしていますよ、産院も紹介しますよというクリニックがあった。土曜診療もしている。 自家用車のない私はひとまずそこに通うことにした。

本当は女医さんがよかったけど、そこのベテランおじいちゃん先生も優しく、行ってよかった。 人生初のウィーン、パカッ!の内診台はメンタルをゴリっと削られたけれど、人間としてはなんか一皮剥けた気がした。

胎嚢も心拍も確認できた。 今までずっとどこか他人事のようだったエコー写真に、そら豆みたいな小さな命が宿っていた。 あら、こんな感じなのか。 自分の子どもなのに、エコー写真にちょっと人見知りした。

7週目。「おめでとうございます。ただ、それにしては少し小さめなのでまだ母子手帳は貰わないでください。10日後確定させてからでお願いします」と言われた。 妊娠○週目というのは最後の生理から数えるので多少の誤差が生じる。私は周期も長めなので、まあそんなもんか、と思いつつ、この小さな命はまだちゃんと育つかわからないのだなと思った。

少しどぎまぎしながら、自分の子宮に必死にしがみつく小さなそら豆に思いを馳せて家まで歩いた。 不思議な気持ちだった。 私は2人分の命を抱えて歩いているんだ。 自分の家に帰るのになぜか緊張した。ドアを開けたら夫が玄関に布団を敷いて寝転んで待っていたのですぐ笑ってしまったけど。

10日後再び受診すると、前のそら豆がもう頭手足のわかる人の形になっていてびっくりした。

週数を認定してもらって、母子手帳を貰いに行った。

ちなみに母子手帳貰いに行ったら、計10冊くらいの副読本やチラシをもらった。マタニティマークもここでもらえる。 保健師さんがひとつひとつ丁寧に説明してくれ、メンタル等の聞き取りもしてくれた。

仕事を1時間休んでちょっと寄って…と思っていたので予想外の丁寧さに(間に合うかな…)と焦ったけれども、サポートの手厚さは心強かった。

この頃から、つわりの症状が出てくるようになった。 初めは胃のなんとな〜くのムカつき。 空腹時の不快感。 でもまだ許容範囲だった。

私には謎の自信があった。 これまで健康優良児的に生きてきたからか、きっとつわりも軽くで済むんだろうな〜と思っていた。

甘かった。

空腹時の不快感は数日で猛烈な吐き気に変わり、えずきが始まった。それもウッ…みたいなドラマな感じではない。 ボェェェみたいな全力のえずきだった。

それでもまだ吐くには至らなかった。 私はどれだけ酒に酔って気分が悪くなっても滅多に吐かない、いや吐けない体質だったので、とにかく吐き気がおさまるまで水を飲んでやりすごした。

が、それもすぐに限界を迎え、私は袋をかぶせたバケツに吐いた。本格的な嘔吐なんて何年ぶりだろう…とただ呆然とした。

そのうち食べたものが吐き気で全て出てしまうようになり、さらに匂いという匂いがほぼ全てダメになった。 よく言う炊き立てのご飯、とかそういうものよりも、新品の機械の匂い、柔軟剤の匂い、にんにく、たまねぎ、大好きなお出汁やめんつゆもダメになった。

食べられるのはコンビニに売っている無臭で温かみのないのスティックパン、サンドイッチ、塩むすび。あるいはゼリー飲料、カロリーメイト。 飲めるのは水か、たまのルイボスティー

それでも吐くときは吐く。 もはやルールがわからなかった。 常に荒れる海で漁をする揺れる小型船の上に乗せられ、生活を強いられるような拷問。

夫とはつわりのひどい約2ヶ月間ほぼ食事を共にすることはなかった。(食事も全部各自で用意) 私がえずきはじめると、夫は無言で袋付きバケツを持ってきてくれ、床にぶちまけてしまったときは何も言わずに拭いてくれました…ありがとうありがとう。。

それでも不思議なことに、私の場合仕事は行けたんですよコレが。

アドレナリンが出るのか、この時期に大きな仕事を抱えていた責任感なのか、社畜根性が変に働き船酔いのフラフラ状態でもなんとかフルタイムやっていました。丸1日休んだのは数回かな?

ただこれはおススメしません。たまたまできただけです。 つわりがひどい人は休んでほしいし、つわりがなくたって不安定な初期に無理する必要は全くない。

私の場合は仕事が生活リズムの基盤になっていたのと、ひとつの精神安定になっていたことが大きいです。 行かないほうがしんどくなりそうだったという判断。

実際職場でも何度か吐き気を催し、3度はトイレで吐きました。1時間ほど横にならせてもらったこともあります。 空腹時に隠れて補食もしました。 仕事帰り、家にたどり着く前に我慢できず孤独に道端で袋を持って吐いたこともある。 今思うと全然健康的な働き方ではなかったし、判断が鈍って迷惑をかけたこともありました。無理すな。

ちなみにつわりは胃のムカつきから考えると丸々2ヶ月間(8週目〜16週目)続いた。家計簿つけてたけどほんとにその間2回しかスーパー行ってなかった(色んな匂いがする+広くてしんどい+食事はコンビニで済ましていた)

ピーク時はほぼ毎日嘔吐、終盤は2日に1回、3日に1回…とだんだん空いてくる感じだったけど、14週目あたりで激しい目眩に襲われ1日4回嘔吐する日があってそれが一番地獄だった。 家では横になるか吐いているかで、仕事以外予定を全てキャンセルして外出もできず、誰にも会えず、汚いけど外出予定がなければ風呂にも入れなかった。ガシガシに固まった髪の毛を手櫛でときながら、バケツと共に室内を移動する日々…

私は一応空腹をカバーできるくらいには胃に食べ物(ほぼ同じものばかり)を入れていたので体重減少は1kgくらいで済んだけど、つわり時にひどい体重減少したり水すら飲めなくなる人もいて入院することもあるらしいのでほんとみんな無理すな。

ちなみにこの時期もう一つ辛かったのが便秘。 まじで出ない。ほっとくと5日とか出ない。 嘔吐で水分が出てしまうからなのか出る気配すらない。 便意が消える。 酸化マグネシウム出してもらい飲んでました。

そんなこんなで辛すぎたつわりも、私の場合、安定期に入る16週に入ると嘘みたいにピタッと終わって、徐々に食べられるものが増えた。 あんなにつらかったのに、え〜うそ〜人体の不思議〜と思いながら食べたいものを食べられる幸せ噛み締めた。スーパーにも行けるようになり、柔軟剤も復活した。 この時期しばらく夫が「一緒に同じご飯食べられるようになってよかった〜嬉しい〜」と破顔していた。あなたも辛かったよね。本当ありがとう。

ちなみに年末年始のご馳走フィーバーとも重なったことで体重は2週間ほどで一気に6kg増えていた。 人体の不思議。

というわけで、色々思てたんと違う妊娠初期でした。

まだ出産していないので、今のところつわり時期が自分の人生において一番辛い時期と認定しています。

もう繰り返したくない…つわり…

私の場合は夫が本当に献身的で(それでも初めはちょっとめんどくさそうだったけど。すぐに、あ、これ本気のヤバイやつだと気づいたみたい)、どんなに疲れていても食事の用意は〜とか俺の仕事着は〜とか言わず自分のことは自分でしてくれた上、嘔吐のフォローもしてくれたので乗り越えられた。

これ、一緒に暮らす人が冷たかったら絶対乗り切れない。

子どもは特別な事情のない限り、2人の子どもです。たとえ片方のお腹に宿っていようと、守る責任は2人共にある。 妊娠中のパートナーへの言動はよく考えてあげてください。